2011年03月18日

負荷試験ツール「インターネット破壊」を公開しました

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負荷試験ツール インターネット破壊を公開しました。

こちらはずっと社内で負荷試験に使用していたツールです。社内で使用していたものなので、ソーシャルアプリ向けの機能などが多少追加されていますが、もちろんんそれ以外のWebアプリケーションでも使用できます。

基本的にはApache JMeterのようなWebアプリケーションむけのシナリオ負荷試験ツールです。コマンドラインオペレーションだけで実行でき、サーバー上で簡単に負荷試験を実施できるのが特徴です。POSTリクエストなどはもちろん、レスポンスのチェックやUserAgentの偽装、ランダムな値をパラメーターにセットする機能も実装しています。

注意: 当然ながら自分の管理下にないサイトに向けて負荷試験ツールを実行するのは絶対にやめてください。非常に危険です。

物騒な名前がついていますが、これは完全にわたしの小児的感性の趣味によるところです。地震で人々が苦しんでいるところに「破壊」という名前もどうなのかと思っていたのですが、名前はあくまでも名前にすぎず、実態は負荷試験ツールですので、変に遠慮するのはやめて公開することにしました。

地震の際、電話などが機能しなくなるなか、Twitterや GoogleのPerson FinderなどのWebアプリケーションが災害時の情報交換に役立ったのは周知の事実です。そして災害時などにアクセスが殺到してもサービスを平常に行なうためには、負荷試験が必要です。頑強なWebアプリケーションを開発するために、このツールが役立てば個人的には非常にうれしいです。

インストール方法

rubygemsに登録されているため、以下のコマンドライン操作でインストールできます。RubyRevというイベント駆動のフレームワークを使用しているので、そちらも同時にインストールされます。

$ gem install internethakai

ソースコードや詳細なドキュメントは以下のサイトにまとめています。

http://internethakai.rubyforge.org/

チュートリアル

簡単な試験を実行してみましょう。

まずシナリオのテンプレートを生成します。

$ hakaigen
your site
    ex. http://example.com
> example.com
save to scenario-0.yml

scenario-0.ymlというファイルにベースとなる設定ファイルが保存されました。actionsという項目をいじります。シナリオはyml形式です。

actions:
  -
    path: /top/index
  -
    path: /item/confirm
  -
    path: /item/doBuy
    method: POST
    post_params:
      id: 12
      category: 2

以上のようにpathをならべて書いていけば大丈夫です。POSTの箇所はmethodをPOSTと指定し、パラメーターをつけます。

以下のコマンドで実行します。--testオプションをつけると、ログレベル3、同時リクエスト数1で実行します。

$ internethakai scenario-0.yml --test

ログレベルを4にすると、レスポンスの中身まで確認できます。

$ internethakai scenario-0.yml --log=4

同時リクエスト数を50まで増やします。

$ internethakai scenario-0.yml -r 50

100回ループさせます。

$ internethakai scenario-0.yml -r 50 -l 100

5分間(300秒)試験を継続させます。

$ internethakai scenario-0.yml -r 50 -d 300

破壊力をあげるため、4プロセスで実行してみます。

$ internethakai scenario-0.yml -r300 -p4 -d300

これと同時に、負荷試験を実行しながら、cactiやgangliaなどのレポートツールでサーバーの状態を確認します。

また実行が終了すると、インターネット破壊の側にもデータが表示されるので、レスポンスに時間のかかるパスなどを確認できます。

Target domain = http://example.com
Loop: 1
Request Concurrency: 10
Scenario Concurrency: 10
ooooooO
result: failure

TimePerRequest: 466.763428571429
RequestPerSec: 21.4241292009657


MinResponse Worst:
        1: /top/index 66.806 20
        2: /shop/confirm 26.582 10
        3: /shop/doBuy 26.072 10
AvgResponse Worst:
        1: /shop/doBuy 252.2343 20
        2: /top/index 39.0615 10
...

上では、POSTリクエストにつけるアイテムのIDなどを固定にしましたが、実際の試験ではランダムなIDを指定したい場合もあります。

actions:
  ...
  -
    path: /item/doBuy
    method: POST
    post_params:
      id: 12 # ←ここをランダムに変更したい!
      category: 2

まず1から100までの値を書いたファイル(改行区切り)を用意します。

$ ruby -e "1.upto(100){|i| puts i.to_s}" > ids

こちらを変数として利用するように設定ファイルを書き換えます。

vars:
  -
    var_file: ./ids
    var_name: item_id

actions:
...
  -
    path: /item/doBuy
    method: POST
    post_params:
      id: %(item_id)% # ←ここをランダムに変更したい!
      category: 2

この状態で実行すれば、1回のシナリオごとに異なる値が使用されます。

$ internethakai scenario-0.yml -r50 -d300

(takada-at)

klab_gijutsu2 at 16:50│Comments(4)TrackBack(0)ruby 

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この記事へのコメント

1. Posted by 1484   2011年03月18日 22:44
素敵なツールの共有ありがとうございます。

些末ではありますが「インストール方法」における
gem install insternethakai

gem install internethakai
のtypoのようです。
2. Posted by klab_gijutsu2   2011年03月19日 10:28
ありがとうございます。すぐに修正いたします。
3. Posted by dr.gero   2011年03月19日 12:49
共有有難うございます。
abのお手軽さ+強力な機能でvery goodです。

5. Posted by klab_gijutsu2   2011年03月21日 22:06
ありがとうございます!
今後もさらに機能追加していきたいのでよろしくお願いします。

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