2006年04月11日
止まらない仕組みを目指して(3) 〜 ディスクレスシステムの導入
(前回の続きですが・・・)
initrd/linuxrc で mount -t tmpfs tmpfs /lib などとやってるうちに、「面倒だからいっそのこと全部メモリ上に置いてしまえばいいのでは?」と思い立ちました。ただし、さすがにWebサーバをオンメモリで動かすのは容量的に厳しそうなので、とりあえず手始めに「FW兼負荷分散器兼ルータマシン」をディスクレス化してみることにしました。
initrd/linuxrc で mount -t tmpfs tmpfs /lib などとやってるうちに、「面倒だからいっそのこと全部メモリ上に置いてしまえばいいのでは?」と思い立ちました。ただし、さすがにWebサーバをオンメモリで動かすのは容量的に厳しそうなので、とりあえず手始めに「FW兼負荷分散器兼ルータマシン」をディスクレス化してみることにしました。
KLabのシステムでは、FWやルータをLinuxで構成する風習(?)があり、負荷分散もLVSで実装しています。DSASでは「どのマシンが壊れても他のマシンで代替えが可能」という特徴を維持しているので、故障したからといって特に慌てる必要はないのですが、とはいっても「ディスクをほとんど使わなくても運用できるはずのマシンのディスク障害に手間をかけなければならない状況」というのは精神衛生上あまりよろしくありません。
PXEで起動し、必要なファイルセットをtmpfs上に展開すれば、ディスクを使わなくてもシステムを起動することができます。この仕組みを使うと、ディスク障害にかかるコストをさらに減らすことができそうです。懸念点としては、「ログをどこに保存するか」、「設定変更内容をどこに保持するか」、といったところですが、ログに関してはsyslog経由でログサーバに飛ばせばよく、各種設定ファイルは起動時に読み込まれるファイルセットに組み込む仕組みを用意するだけでよさそうなので、特に問題にはならないでしょう。
方針さえ決定してしまえばあとは実行あるのみです。ベースシステムの構築と検証を、その筋の協力会社さんと共に進め、比較的短期間で実運用可能なレベルにまで達しました。その後、さらに数ヶ月の動作検証と負荷試験を経て、様々な機能を追加されたものが現在のDSASには組み込まれています。
ふとした思いつきから生まれた発想でも、きちんと責任をもって検証し、具現化することさえできれば、重要な役割を担うシステムの一部として利用することができるものです。「まめなものぐさだけどこだわりを持っている技術者たち」によって、DSASは支えられ、常に成長を続けています。
PXEで起動し、必要なファイルセットをtmpfs上に展開すれば、ディスクを使わなくてもシステムを起動することができます。この仕組みを使うと、ディスク障害にかかるコストをさらに減らすことができそうです。懸念点としては、「ログをどこに保存するか」、「設定変更内容をどこに保持するか」、といったところですが、ログに関してはsyslog経由でログサーバに飛ばせばよく、各種設定ファイルは起動時に読み込まれるファイルセットに組み込む仕組みを用意するだけでよさそうなので、特に問題にはならないでしょう。
方針さえ決定してしまえばあとは実行あるのみです。ベースシステムの構築と検証を、その筋の協力会社さんと共に進め、比較的短期間で実運用可能なレベルにまで達しました。その後、さらに数ヶ月の動作検証と負荷試験を経て、様々な機能を追加されたものが現在のDSASには組み込まれています。
ふとした思いつきから生まれた発想でも、きちんと責任をもって検証し、具現化することさえできれば、重要な役割を担うシステムの一部として利用することができるものです。「まめなものぐさだけどこだわりを持っている技術者たち」によって、DSASは支えられ、常に成長を続けています。
klab_gijutsu2 at 09:30│Comments(0)│TrackBack(1)
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1. オープンソースにこだわる [ 仙石浩明CTO の日記 ] 2006年04月17日 06:19
多くの会社と同様、KLab (および KLabセキュリティ) でも、
出来る限りオープンソースを利用するようにしています。
我々がDSASと呼んでいる
システムインフラは、完全にオープンソースベースとなっており、例えば
「ファイアウォール兼負荷分散器兼ルータマシン」も
...